関根 泰 教授

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研究内容

非在来型触媒プロセスを理論と実験の両面で実現

1. 啼かぬなら啼かせてみようの化学と計算化学

いままでの化学反応は、原料をビーカーやフラスコに入れて温めるタイプのものばかりでした。我々は、再生可能エネルギーを活かしてほしいときにほしいだけ化学反応を駆動できるようなオンデマンド・オンサイト型の化学体系を作り出してきました。これにより、地産地消型の化学プロセスを確立します。また、触媒表面で起こっていることを計算化学によって解析し、より良い触媒を予測して研究にフィードバックしています。

2. 再生可能エネルギーをとことん使い切るための化学

再生可能エネルギーは、生み出される時間と場所が、使いたい時間と場所と一致していません。通勤通学や炊事などで一番エネルギーを使いたいサザエさんタイムにおいて、日はすでに沈んで(太陽電池の出力ゼロ)海は凪のため風は吹いていません(風力発電出力ゼロ)。これを解決するためには、短期的には電池、中長期的には水素、合成燃料が必要です。我々は、水素・合成燃料の利用・貯蔵のための触媒化学において、世界をリードしています。

3. 地球環境をとことん守り抜くための化学

二酸化炭素やメタン発生・窒素酸化物発生が地球環境を脅かしています。これらの発生を抑えることは化学者の使命です。我々は、二酸化炭素を従来に比して大幅に低温で効率よく再資源化する触媒(NHK朝のニュース2020/3/26)、メタンを効率よく転換する触媒(イギリス王立化学会雑誌表紙2020/2)、窒素酸化物を従来に比して大幅に低温で転換しうる触媒(イギリス王立化学会雑誌表紙2021/6)を開発し、産業界とも密に連携して実証化を進めています。

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略歴

  • 1993年 東京大学 工学部 合成化学科 卒業、1998年 東京大学 大学院 工学系研究科 応用化学専攻 博士課程修了・博士(工学)
  • 1998-2001年 東京大学 大学院工学系研究科 応用化学専攻 助手、2001- 早稲田大学理工学術院 助手・講師・准教授を経て、2012年より同教授、2011年- JSTフェロー(兼任)、Elsevier “Fuel”誌 Editor (2017/2-)、
    JSTさきがけ「反応制御」領域総括(2018/4-)、経済産業省 産業構造審議会グリーンイノベーションプロジェクト部会 委員・第1WG委員・第2WG委員・第3WG委員、日本国 グリーンイノベーション戦略推進会議(経済産業省・内閣府・文部科学省・農林水産省・環境省など合同)委員・WG座長(2020/7-)、Natural Gas Conversion Board Member (国際天然ガス転換会議ボードメンバー 2016/6-)、NEDO未踏チャレンジ2050 プログラムオフィサー(2018/06-)
  • イギリス王立化学会 フェロー(2021年3月3日)
    、文部科学大臣表彰 科学技術賞(令和2年度)、日本化学会 学術賞(平成30年度)、石油学会 論文賞3度受賞(令和元年度・平成29年度・平成27年度)、1999年度 経産省・クリーンジャパンセンター本多賞、2005年度 石油学会奨励賞、2007年度 触媒学会奨励賞、2009年度 FSRJ研究進歩賞、2010年度 日本エネルギー学会 進歩賞(学術部門)

知識としての化学だけでは終わらない。
使える化学を学んで、鍛え上げられた人材に。