高校三年生のとき、なんとなく大学には行かなければという思いで始めた受験勉強には本腰が入るわけもなく、私は一年間浪人することになりました。具体的に行きたい大学も定まっていなかった高校時代でしたが、卒業後も必死に受験勉強に励む中で、自分には化学が一番あっていると感じることができました。そして化学の道を目指すことにしたのです。大学では高校受験で勉強した化学だけでなく、様々な化学を深く専門的に学べるので幅があります。そういった意味でも浪人中に化学に興味をもち、応用化学科に入れてよかったと感じています。大学は高校と違って友人関係を作りづらい、冷たい印象をもっていたのですが全くそんな事はありませんでした。特に応化は、理工ならではのアットホームな雰囲気で非常に仲のいい学科です。大学に入って、この事に一番感動しています。
授業では、高校時に学んだ化学の「なぜ」という部分を学ぶ事ができ「そうだったんだ」という発見も多いです。特に学生実験で結晶ができる瞬間をみることができたときは感動しました。また応化では、「役に立つ化学」を意識した授業が多く、最終的な形が見えてくるので楽しく勉強ができています。応化の授業以外にも、体育の授業やチュートリアルイングリッシュなどを履修しています。自分が手を伸ばせばいろんな事ができる、可能性にみちた大学で充実した日々を過ごしています。これからも様々な事にチャレンジしていきたいと思っています。私生活でも、沢山のアルバイトに挑戦することでいろんな世界を知り、社会体験を積んでいます。実験のレポートに追われる事もありますが、やりたい事を削るのではなく自分で時間を作っていくように心掛けています。形になるもの、目に見える研究が好きな私は、最近特に晶析の研究に興味を持ちました。また有機化学の実験も面白く大変に興味のあるところではあります。これから進む道はまだまだ模索中ですが、幅広くいろんな事に挑戦する中で自分に一番あった道を見つけていきたいと考えています。将来、世界を駆ける人材になる事が最終的な目標です。
(2006年度インタビュー。学年は当時のものです。)