髙橋佳大

化学は分かるまでのハードルが高いけれど、理解してからは面白い世界が開けています。

Q1.化学に興味をもったきっかけ・理由は何ですか?

高校の化学の授業で、先生がとてもわかりやすい授業をしてくれて興味を持ちました。化学は、一つのことを覚えたら、連鎖して次々と理解が深まっていきます。一つのことを習うだけで、他のことが説明できるようになるとわかって覚えるのが苦でなくなり、いい学問だなと思い始めました。

 

Q2.早稲田大学応用化学科への進学を決めた理由は何ですか?

大学は化学方面と決めていました。どこを受験しようか調べていた時に「応用化学」という言葉に出会い、自分のやりたいことに近いなと思って選びました。化学で生み出した物質を使って、実用的な製品を作り出すことに興味があります。

 

Q3.高校時代に夢中になったことはありますか?

部活動は真剣にやりました。陸上競技の400メートル走です。部門のリーダーを引き受けるなどして積極的に取り組んでいました。陸上競技は個人競技ですが、練習はみんなでやるので、競争しながら自分を磨いていくことができました。仲間の存在がすごく大きかったです。

 

Q4.高校の授業と大学の授業の違う点はどこですか?

高校の授業でここは難しいから、大学で習うから、と説明が無くて、無理矢理覚えたところを、大学の授業では細部を教わります。細いところを覚えるのはもちろん大変ですが、それさえ身につけてしまえば、いろんなところに応用ができます。今、化学の根底になるところを学んでいるなとやりがいを感じます。

 

Q5.好きな科目・好きな理由は?

「化学工学」に興味があります。実験室の規模と工場の規模では、考えなきゃいけないことが違ってくるのですが、化学反応を工場の規模で考えるのが「化学工学」です。授業でも実用的な場面に即した説明をしてもらえるので、イメージしやすいですし、予想が合っていることも多く、習ったことが実際の場面で使える実感があってモチベーション高く学べます。

 

Q6.授業以外の時間の過ごし方は?

塾の講師のアルバイトをしています。人とコミュニケーションをとるときに、自分がわかりやすく説明できているのかどうか自信が持てなかったところがあり、人に伝えるスキルを磨きたいなと思って始めました。このアルバイトを通して、話す時はもちろん、文章を書く時も、採点する人の視点でこう書いた方がわかりやすいな、とか考えられるようになりました。

 

Q7.高校から大学に入ってどんな世界が新しく見えてきましたか?

最初の頃は、どうしてこんなにレポートの様式に厳しいのか不思議に思っていました。でも、実験をたくさんしていくうちに、書式や項目など様式がバラバラだと、複数の実験データを比べたいときに障害になるからだとわかってきました。大学の実験は、学生がする実験であっても、一つのデータとして管理されます。自分が今、化学という分野に一つのデータを残していることを自覚し、レポートを書くときも意識を高く持って書くようにしています。

 

Q8.大学生活を送る中でどんなふうに自分が成長しましたか?

大学生になってひとり暮らしを始めました。ひとり暮らしは自由だけど、全部、自分の責任。自炊も頑張っていて、香辛料も揃えて、ハンバーグとか、どれ位入れればいいのかなと試行錯誤しながら作ったりしています。ひとり暮らしは大変なこともあるけれど自己管理能力がついて、自分の成長につながっているなと感じます。

 

Q9.将来の夢・進路は?

応用化学科の学生は、7〜8割は大学院に進むので、自分も大学院に進んでもう少し深い化学の研究をしたいと思っています。その先はまだイメージできていませんが、企業に就職するのであれば、研究してきたことを活かせるところに入りたいです。

 

Q10.受験生へのメッセージをお願いします

化学は分かるまでのハードルが高いけれど、理解してからは面白い世界が開けています。高校までの覚える感じが強い化学を乗り越えてしまえば、今まで習ってきたことがなんだったのかが大学で全て解明されていきます。非常に面白い世界が待っているので頑張ってください。

 

(学年は取材当時のものです)

知識としての化学だけでは終わらない。
使える化学を学んで、鍛え上げられた人材に。