高田こはる

将来の夢は、化学と他の分野を絡めてなにか役に立つ面白い新しいことにチャレンジすることです。

Q1.化学に興味をもったきっかけ・理由は何ですか?

中学に入学して最初に渡された、理科の便覧集がきっかけです。便覧集の付録に化学物質の一覧と化学式が載っていて、これって面白いなと心を惹かれました。例えば、お米やジャガイモに入っているデンプンが分子式(C6H10O5)n で表せるなど、身近な物質を元素記号で表せることに驚きましたし、すごいなと思いました。中学の理科の授業では使わないのですが、ひとりで覚えて楽しんでいました。

 

Q2.早稲田大学応用化学科への進学を決めた理由は何ですか?

もともと進路として化学系を考えていました。化学の中でもより実用性の高いものに興味があり、応用化学科を選びました。高校の時に化学の実験がしたくて「科学部」に入り、そこで応用化学科に通う先輩と出会ったことも影響しているかなと思います。

 

Q3.高校時代に夢中になったことはありますか?

部活は、陸上競技部と科学部を掛け持ちしていました。陸上部の部活がない時に科学部に行き、好きな化学の実験をさせてもらっていました。資料集で面白そうな実験をみつけて、顧問の先生に許可をもらって実験するのが楽しみでした。ドライアイスをランプにする実験をしたり、ヨウ素を用いた時計反応を利用して魔法の呪文をかけると液体の色が変わる出し物を企画したりもしました。

 

Q4.高校の授業と大学の授業の違う点はどこですか?

高校までは質問に対して1つの答えがあるものを覚えてきましたが、大学だと記述形式で答えるものや、理由を問われるものが多いですね。覚えるだけでは通用せず、自分で考える力が問われます。

 

Q5.好きな科目・好きな理由は?

必修科目に「生物化学」があり、授業を聞いていて面白いなと思うことが多いです。例えば、糖類ひとつとっても、いろんな種類の糖があります。この糖は、トクホ(特定保健用食品)で注目されているヨーグルトの中にいるビフィズス菌を働かせる糖ですよ、などと聞くと、実用と直結している実感があり面白いなと思います。

 

Q6.授業以外の時間の過ごし方は?

1年生の夏休みに、早稲田大学の留学プログラムを使ってオーストラリアのブリスベンに留学しました。高校生の時から大学1年の夏には絶対に留学するぞと決めていたので実現できてよかったです。英語の強化と合わせて、これからの国際社会に向けて自分がこれまで培ってきた価値観が壊れるような体験をしておきたいなと思ったのが理由です。コロンビア、中国、サウジアラビアなどから来ている学生が同じクラスにいて刺激を受けました。

 

Q7.高校から大学に入ってどんな世界が新しく見えてきましたか?

応用化学科には「早稲田大学応用化学会」という卒業生と在校生が参加する委員会があり、委員として活動をしています。縦のつながりが強く、若手のOB・OGはもちろん、60代、70代の大先輩ともお話しできるなど、世代の違う方達と交流できる貴重な機会です。活動としては、新入生を対象とした応用化学科のオリエンテーションの運営のほか、在学生向けのセミナーやイベントなどもあります。教授が参加され、授業とは違うオフの顔を拝見できるのも楽しいです。

 

Q8.大学生活を送る中でどんなふうに自分が成長しましたか?

大学に入ってから、社会がいきなり近くなった感じがしています。高校までは、勉強するってことだけ考えていて、社会に向けて何ができるかとか考えたことがありませんでした。「応用化学会」の企画に参加したり、OB・OGの方からお話しを聞いたりする中で、見える世界が広がったと思います。

 

Q9.将来の夢・進路は?

なにか役に立つ面白い新しいことにチャレンジしたいですね。化学と他の分野を絡めたことでやってみたいです。身近で困っていることを解決できたらいいなと思っています。みんなが不便に思ってきたけど解決できていないようなことを、斬新な面白い形で解決できたらいいなと思います。

 

Q10.受験生へのメッセージをお願いします

大学に入ってすぐは、基礎をしっかりと固めていく時期になります。すぐに好きな研究ができると思っていると、もどかしさを感じたりするかもしれません。でも、基礎を確実に踏み固めておくことが、将来、応用を学ぶときに大きな力になってくれます。

 

(学年は取材当時のものです)

知識としての化学だけでは終わらない。
使える化学を学んで、鍛え上げられた人材に。